F-14トムキャット(F-14 Tomcat)

戦艦アラバマ記念公園にて撮影したF−14A
パームスプリングス航空博物館にて撮影したF−14A
ピマ航空宇宙博物館にて撮影したF−14A
ペイトリオッツ・ポイント海軍海事博物館(CV-10ヨークタウン)にて撮影したF−14A
サンディエゴ航空母艦博物館(CV-41ミッドウェイ)にて撮影したF−14A
右下はイントレピッド博物館で撮影したF−14D、それ以外は海軍航空博物館にて撮影したF−14A
航空宇宙博物館 別館(スティーブン F ウードバー ハーゼー センター)にて撮影したF−14D(R)
マーチフィールド航空博物館にて撮影したYF−14A

米海軍初の実用可変翼戦闘機。
(試作なら海軍には採用されなかったが空軍に採用されたF-111やXF10F等が有る)

米海軍はソ連の大型爆撃機からの対艦ミサイル攻撃に備えるべく、
敵対艦ミサイルの射程外で補足し長距離対空ミサイルで迎撃する母機を1950年代後半より開発していた。
求められたのは大型ミサイルを多数搭載し長時間の滞空が可能な機体。
で、XF6Dミサイリアー(Missileer)ってのが開発されたが、
前述の要件を満たす為に機体は大型過ぎて戦闘機ではあるが運動性が極端に低く護衛が必要、
大型&護衛が必要だから搭載機数の限られる空母での運用に難が有り過ぎるとキャンセルされた。

開発は失敗したが計画は続き、1961年にマクナマラ国防長官の無茶振りで空軍の戦闘機開発と統合される事になった。
何故か低空侵攻可能な戦闘爆撃機と長距離航行可能かつ格闘戦を想定した艦上戦闘機で。
統合した段階でまず失敗が目に見えてる気がするが案の定失敗。
ジェネラル・ダイナミクス社はグラマン社と提携して開発されて出来たのがF-111B。
海軍は採用する気が皆無で開発はポシャった。
F-111は空軍に採用され活躍はしたが戦闘機とは名ばかりの長距離攻撃機なんだから、海軍もやる気失くすわな。
大体、大型機は使い勝手悪いから要らんとXF6Dをキャンセルしたのに次に出来たのも大型機って悪い冗談だわな。

F-111Bが失敗に終わってスグの67年10月に新型艦上戦闘機の開発が開始された。
管制システム、ミサイル、エンジンをF-111Bからそのまま転用され、可変翼も引き続き採用された。
ただし、F-111は操縦手が手動で角度変更するのに対し、F-14ではコンピュータでの自動制御となった。
そらぁ飛行しながら一々角度を変えてたら面倒だし、戦闘時なんてそんな暇無いわな。

1969年3月には早々と設計案が通り通常の試作機を開発→テスト→量産開始ではなく、
12機の先行量産型を製造し各機に性能評価を振り分けてテストし開発を短縮化を行った。
よほど新型機を早急に欲してたのか、またマクナマラ国防長官に無茶振りされたくなかったのか。
なお、先行量産型は後にもう1機追加されて13機生産された。
テスト飛行中の着陸時に降着装置の油圧系統が故障したり、自機の発射したスパローに撃墜されたり、
空母上での運用試験で着艦失敗したりトラブルは有ったが1973年に採用された。

が、第一次オイルショックによるインフレで海軍の調達費用より製造原価が高騰しグラマンの経営が倒産寸前になった。
已む無く海軍は調達費用を上げたが、アメリカは丁度ベトナムからの撤退で軍に対しての目が厳しくなっていた。
調達費用と運用費用が高いF-14は槍玉に挙げられて配備予定数(722機)が313機にまで削減された。
結局、グラマン社はF-14をイランに販売する事で倒産は回避され、79機がイランに輸出された。

B型でエンジンと電子機器が変更され、90年にレーダーや電子機器を再度変更し対地攻撃能力を付与したD型が開発された。
発展型の開発計画が有ったが国防総省の戦闘機と攻撃機をF/A-18へ統合する案がごり押しされキャンセルされた。
お陰で空母の上はF/A-18ばかりで実にツマラン。

米空軍でF-106の後継に採用される案が有ったが結局F-15・F-16が勤める事になった。
航空自衛隊も第三次F-XでF-15と採用を争ったがF-15に敗れて採用されなかった。

79年にイラン革命が勃発し以降の輸出は差し止められたが、敵対国なのに米製新型戦闘機を配備してるって状態になった。
当然、部品調達が滞ったがコピー品を使ったりロシア製部品で代替したり共食いしたりで現在もF-14は使用中らしい。
なので、米海軍で2006年に退役後はF-14が唯一飛行しているのは敵国のイランのみってケッタイな状態である。
一説に拠ればレーダーの操作範囲が広い事から早期警戒機の替わりに使われているとか。

愛称のトムキャットはグラマン社製の戦闘機が○○キャットと付ける事が由来と思われがちだが、
可変翼の動きが猫の耳の動きに似てるって現場のネタが由来で、当初の愛称はシーキャットだったらしい。

アメリカ国内の航空博物館には高確率で展示されている。
が、空軍直系の博物館では展示されてない事もままある。
当然と言えば当然だが海軍系の博物館ならまず展示されている。

他にヤンクス航空博物館にも展示されているが、あんまり良い画像が無かったのでパスした。

戻る

トップへ