零式艦上戦闘機の3

説明 展示されてる博物館
 1942年12月、32型が不評だった事から航続距離や格闘戦性能の復旧の為に翼を元の折り畳み式に戻し、エンジン出力増大に拠る燃費の悪化を補うために燃料タンクを追加した22型が試作機無しで量産開始された。
空気抵抗の増大や重量の増加に拠る速度の低下が予想されてたが、時速4km低下したのみだった。《翼短を角型にするより円弧状(他の型はこの形状)の方が空気抵抗が小さい様だ》
略称は32型と同じA6M3のままである。
ちなみに22型は当初よりスタッフが考えていた物だったが却下されている。
(同様に金星エンジンを搭載した型も提案していたが、海軍に却下されている)
ただ、42年10月以降はソロモン中部に飛行場が完成したため、32型でも航続距離が不足しなくなっていた。

 この頃になると零戦の弱点が露呈し、米軍では続々と新型戦闘機(F6Fヘルキャット、F4Uコルセア等)が就役しだしたが、雷電の開発(設計不良の為に更に改良)と烈風の開発を同じ主任技師が担当だった為に負担が掛かり新型戦闘機の開発が遅れた。
(結局は設計技師の不足が原因。根本的には軍の責任だが)
結果、零戦の延命処置として改良型の開発が続けられ(更に負担)、主翼を50cm切って翼端を半円形に形成し単排気管にした52型略称はA6M5(A6M4と零戦4○型は無し)が開発された。
防弾装備の追加も検討されたが『性能の低下』を避ける為に見送られた。
昭和18年8月より制式採用され量産命令が出された。
しかし折角改良しても2000馬力級のエンジンを装備した戦闘機相手に1000馬力級のエンジンで太刀打ちできる訳がなく、米軍パイロットも零戦に対する対処法を学んだ事、かつこれまでの戦闘でベテランパイロットの大半は戦死して操縦するのは新米パイロットという事もあり、米軍機のカモと化した。

 昭和19年2月には急降下制限速度を時速660kmから740kmに引き上げ、20mm機銃をベルト給弾式(弾数が125発に増量)にした52甲型(A6M5a)がになり、4月には後方ガラスが積層ガラス(4枚合わせで45mmの厚み)になり燃料タンクに自動消火装置が装備され、機首右側の7.7mm機銃を13mm機銃にした52乙型(A6M5b)が量産された。

 更に米軍の新型機に対抗する為に開発が続けられたのだが、海軍から『主翼に13mm機銃を2丁追加し、ロケット弾架を装備、防弾ガラスを装備し、燃料タンクを操縦席内に追加した改良型を製作せよ』と命じられた。
装備を追加しろって事なんだが、勿論装備が追加されれば重量は増加する。
エンジン出力が増さなければ性能の向上は不可能であり、設計スタッフは『金星62型エンジン(1500馬力)への変更』を主張したのだが、海軍は『開発の遅延は認められず、開発中の栄31型(水メタノール噴射装置付き)を装備する事』と命令。(金星と栄はエンジン直径が違う事から、機体の再設計が必要になる)
52丙型(A6M5c)の開発自体はスムーズだったのだが栄31型の開発が遅れたので、結局以前と同じ栄21型を使用せざるを得ず性能が低下する事になった。
しかも、栄31型は失敗作で21型に出力が劣ると言うオチまでついた。


零式艦上戦闘機22型
全長9.06m 幅12.0m 高さ3.57m 重量1.863t(全備重量2.679t)
武装20mm機銃×2、7.7mm機銃×2、30kg爆弾もしくは60kg爆弾×2
最大速度 時速541km  航続距離 不明(2600〜2700km?) 生産数 560機

零式艦上戦闘機52型
全長9.121m 幅11.0m 高さ3.57m 重量1.894t(全備重量2.743t)
武装20mm機銃×2、7.7mm機銃×2、30kg爆弾もしくは60kg爆弾×2
最大速度 時速565km  航続距離 1820km  生産数 ?機


零式艦上戦闘機52丙型
全長9.121m 幅11.0m 高さ3.57m 重量2.155t(全備重量3.15t)
武装20mm機銃×2、13mm機銃×3、30kg爆弾か60kg爆弾×4かロケット弾
最大速度 時速541km  航続距離 2110km  生産数 ?機
零式艦上戦闘機21型
河口湖自動車博物館
(飛行館)
注 期間限定公開です。


零式艦上戦闘機32型
名古屋空港
注 移転した。

零式艦上戦闘機52型
靖国神社

航空自衛隊
浜松基地内広報館
『エアパーク』

スミソニアン
航空宇宙博物館

零式艦上戦闘機62型
大和ミュージアム
写真は 航空自衛隊浜松基地内広報館『エアパーク』にて撮影した零式艦上戦闘機52型
写真は靖国神社にて撮影した零式艦上戦闘機52型

写真はスミソニアン航空宇宙博物館の零式艦上戦闘機52型

写真は河口湖自動車博物館(飛行館)で撮影した栄31型
参考にした本
第二次大戦ブックス1 零式艦上戦闘機 日本海軍の栄光
世界の傑作機No.56 零式艦上戦闘機22ー63型

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